プローブという専用器具をつかって、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)の深さを測ります
また最近では歯周病がさまざまな病気に関係していること分かってきています。糖尿病、心臓病などとも、非常に深い関係があることが分かっています。たとえば、最近の研究では、歯周病を患っている人は、 そうでない人の三倍の確率で心臓発作を起こすとも言われています。
歯周病の治療は、歯に付いた汚れ(特に歯石:長期間付着していた汚れが固まってできた石)を取り除き、それ以上炎症が広がるのを防ぐと共に、歯周病菌によって傷んだ歯ぐきを正常な状態に戻すことが目的です。そして、そのため の手段(治療法)はいくつか有りますが、最も適切な方法を決定するために術前に歯ぐきの検査をします。
歯周病検査
歯周病には、進行段階に適した治療があります。当院では、患者さん一人ひとりに適切な治療を選択するために、次のような検査を行います。
ポケット診査
プローブという専用器具をつかって、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)の深さを測ります。深ければ深いほど、症状は進行しています。
歯の動揺度検査
ピンセットのような器具で歯をつまみ、歯のグラつき度合いを調べます。グラつきが大きければ大きいほど、歯周病は進行しています。
レントゲン診査
レントゲン撮影によって、歯を支えている顎の骨の状態を調べます。骨密度が低ければ低いほど、歯周病は進行しています。
マイクロスコープ 歯科
歯みがきと歯石除去
歯周病には、まず精密な検査を行い、現在の歯ぐきや歯槽骨の状態、歯周病を悪化させる要因の有無などを分析し治療計画立案を 行います。まずは原因除去が重要ですから、歯みがきの練習を行います。歯みがきをすることにより、歯ぐきの炎症が減少します。痛んで出血 しやすい歯ぐきも正しく歯みがきをすることにより、かなり引き締まってきます。歯ぐきの中の歯石が見えやすくなり、歯石除去が効果的に行えるようになりま す。歯石を取ると歯石の表面や内部の細菌が減り、さらに歯ぐきが引き締まってきます。この治療を定期的に全ての歯に行います。
超音波スケーラー
メンテナンス
歯周病は細菌(バイオフィルム)の感染により、非常に再発しやすい病気です。しかし、細菌(バイオフィルム)の感染さえなければ病気にはなりません。このため毎日のご本人のお手入れと、定期的な歯科医院でのチェック、クリーニングが必要となってきます。メンテナンスの期間は病気の状態や個人差がありますが、年に最低1~2回のメンテナンスが必要と考えられます。