歯周病は、歯の歯肉に近い部分についた、歯垢(プラーク:細菌の塊)によって引き起こされる病気です

kimiko2

2017年10月31日 15:15

プラークには細菌や細菌の作った毒素が含まれプラークが原因で歯を支える骨が失われます。歯石(歯垢が唾液の成分によって石灰化したもの)があるとプラークの除去は困難になります。

もっとわかりやすく説明すると歯と歯ぐきの境目についた歯垢(プラーク:細菌の塊)から、歯の根にそって歯周病菌が入り込み、歯を支えている周りの組織がじわじわと壊れていくのです。喫煙、糖尿病、咬み合わせも歯周病の増悪因子ですので、治療コントロールすることが重要です。また、ある日突然、歯周病になるわけではありません。

実は、10代から少しずつ進行していき、20数年の歳月をかけて、歯肉をジワジワとゆっくり冒し、歯ぐきから血がでるという自覚症状がでる30代の頃には、もはや歯肉炎・歯周炎になっています。虫歯と違ってほとんど痛みがないため、気がついた時には抜くはめに・・・なんてこともありえる恐い病気なのです。
口腔内カメラ
検査・診断
カウンセリングを行い、患者様のお口の状態を把握するため、拡大鏡による口腔内検査やレントゲン撮影などを行います。必要に応じて、唾液検査や歯周病検査も行います。
検査後、患者さんには数値化したデータを元に、検査結果をわかりやすくご説明します。患者さんと情報を共有し、十分ご理解いただいた上で次のステップへ進みます。

スケーリング
歯周病の原因となるプラーク(歯垢)・歯石。プラークは日々の歯みがきで落とすことができますが、プラークが石灰化した歯石は歯みがきで落とすことは困難です。そこで採用される治療法がスケーリングです。専用の機器と超音波を用いて、歯石をしっかり除去します。

SRP
長期間、歯医者さんで歯石をとっておらず、歯石が多くついている状態になると歯と歯ぐきの境目の溝が4-6mmと深い状態になってしまいます。この状態になると歯石が歯肉の中にまで付着してしまっているため、麻酔(表面麻酔、局所麻酔)などを用いて、歯石を除去して歯の根元をきれいにするSRPという処置が必要になります。
抜歯 器具
この処置によって、ポケットが深い状態を改善することができます。深いポケットを放置すれば、その部分の歯周病は進行してしまいますので、しっかり歯石を除去することが大切です。SRPは、歯周病治療に関するトレーニングを積んだ歯科衛生士の協力が必要になってきます。外科処置をしなくてもこの部分の治療がきちんとできていれば、歯の延命につなげることができます。